髪の毛のスペック 〜正しい髪の毛の状態〜
人間には誰にでも当たり前のように生えている髪の毛。しかし固さに太さに色にクセなど、性質は一人ひとり本当に多種多様ですよね。おそらくまったく同じ髪質の人間は世の中にいないと言ってもいいでしょう。
ここでは髪の毛の基本的なスペックや性質について学んでいきたいと思います。前述のように髪質は人それぞれ違うため、誰かとの比較によって自分の髪の毛の良し悪しを判断することは非常に難しいといえます。ここでは髪の毛についてより深い知識を得ることにより、今の自分の髪の毛に最適な育毛剤を選択できる知見を身につけましょう。
…というと、なんだか難しく考えてしまいますが、要は自分の髪の毛に興味を持つきっかけになればと思います。「なぜクセ毛と直毛の人がいるのか」「外人の髪の毛はなんで金髪なの?」。このセクションを読んでみて「へぇ〜!」と思って頂ければ、あなたの育毛対策支援になっているはずです。
どれくらいの本数が生えているの?
日本人の成人男性の髪の毛は、個人差はありますがおよそ10万本生えていると言われています。髪の毛が生える毛根の数は赤ちゃんの時にすでに決まっていて、その後増減することはありません。薄毛の人は毛根の数が少ないのではなく、ヘアサイクルの働きに異常が起き、抜け毛の本数が新しく生成される髪の毛の本数を超過したためです。
日本人成人男性は1日に約50〜100本の抜け毛があるといわれます。ちなみに欧米人は日本人よりも毛根の数が多く、約14万本と言われています。う〜ん、うらやましいですね。。
どれくらいのスピードで成長するの?
こちらも個人差がありますが、1日に約0.3〜0.5mm程度、髪の毛は伸びると言われています。「1ヵ月で約1cm伸びる」と言った方が、「あーなるほど!」と実感される方も多いかもしれませんね。特に男性の場合。超長髪の男性もたまにお見かけしますが、どこまでも伸ばせるのかというと決してそんなことないんですね。髪の毛にはヘアサイクルというものがあり、1本の髪の毛が生えてから抜けおちるまでの期間が長くても5年くらい。1日に0.5mmづつ伸びたとしても0.5mm×365日×5年=912.5mm。1m伸びる前には抜けおちてしまうんですね。
髪の毛の色はなぜ人によって違うの?
髪の毛の色はコルテックスに含まれている「メラニン色素」という成分の種類と量が関係しています。メラニン色素には「ユーメラニン」と「フェオメラニン」と2つの種類が存在します。ユーメラニンは濃褐色、フェオメラニンは黄赤色の色素で、私達黒髪の日本人にはユーメラニンが多く含まれています。
髪の毛の太さはどれくらい?
個人差がありますが、だいたい0.05〜0.15mmです。髪の毛の太さはコルテックスの量に比例します。コルテックスの量は体質などによって個人差がありますが、年齢によっても変化していて、男性は20歳前後、女性は30歳前後に太さがピークに達し、その後徐々に細くなっていきます。
クセ毛や直毛などの髪質の違いはなぜ生まれるの?
髪の毛のかたちはクセのない方から「直毛」「波状毛」「球状毛」と大きく3つに分類されていて、この髪のかたちは毛包の形状が起因しています。毛包が全方向が均一のきれな袋の形をしていれば直毛が、歪みがあると波状毛が、さらに大きく毛包が変形していると球状毛の毛が生えてきます。日本人を含む東洋人は直毛が多く、欧米人はクセ毛が多いと言われています。
髪の毛の強度はどれくらい?
これも個人差がありますが、1本の髪の毛が耐えられる重さは50〜200gと言われています。仮に1本が100gの重さに耐えられるとして100g×10万本=10,000,000g=10t。プロレスラーが相手の髪の毛を引っ張っているのを見ると「イタタタッ!」と思うかもしれませんが、実は髪の毛1本当たりにかかってる力は十分耐えられる程度なんですね。(まあ、痛いは痛いのかもしれませんが。。)
髪の毛は何でできているの?
髪の毛の構造は外側から「キューティクル」「コルテックス」「メデュラ」という
3層構造でできているのですが、
- キューティクル:硬度のあるタンパク質
- コルテックス:強度のある繊維状のタンパク質
- メデュラ:タンパク質と糖質
とほとんどタンパク質で組成されています。
髪の毛がタンパク質であるということは抜け毛の原因究明に大きく関係してきますので
しっかりと覚えておきましょう。